はじまり
CoRoCoの量産化には、デザインから、樹脂製車体の構造設計、機構設計、量産のための設計まで、同時に実現できる企業との連携が欠かせません。現実には、なかなかそのような知見を蓄積している企業との出会いが得られず、パートナー探しは苦境に。しかし、インターネット検索から神峯電子様と出会うことができ、量産化の道のりは、一気に良い方向へ向かいはじめました。
初回の打合せで、技術的に「対応可能」とのお返事とともに、幅広いご経験と深い知識を有する技術者を抜擢してくださるとの確約を得ることができ、とても心強く安心感がありました。また、提示した要求仕様・データなどのご確認とご提案もスピーディでお互いに信頼できるパートナーになれると確信できました。
課題解決のためにデザイン性を損なわずに、CoRoCoのミッションを遂行
様々な分野にわたる電子機器の企画開発・設計・製造・組み立てを手がけ、その高い技術力と確かな品質でお客様のモノづくりをサポートしてきた神峯電子。「当然ですが、工程の一部を依頼される場合も数多くあります。今回のプロジェクトで言えば量産化のための構造設計」(富田取締役)。CoRoCo開発で神峯電子は、デザインを実際の製品に落とし込むための樹脂製車体の構造設計、機構設計、量産化の設計という重要な役割を担いました。
CoRoCoのデザイン性を損なわずに、強度も、走行性も確保しなければなりません。そのうえで組み立てやすい構造が求められます。難しいミッションとわかっていながら、すぐにプロジェクトに参加する意思を示したのは「弊社で不足している部分はカバーしてくれるという臨機応変なTBGさんの姿勢がありがたかった。近年はCoRoCoのように動くメカやロボット系の受注が増え、共同開発の経験もあります。技術的に対応できると判断しました」(富田取締役)。
つよみ・ビジョン要望を“見える化”し、新たなビジネスチャンスを
神峯電子は、1981年12月に神奈川県藤沢市に誕生。以来、“こんなモノを作れないか”というお客様の要望にスピーディに応えられる知識、技術、設備、そしてネットワークを生かし、ロボティクスをはじめ、医療機器や理化学機器、半導体や光関連機器、プリンター関連機器など、幅広い業種・業界の電子機器を手掛けてきました。
神峯電子の強みは、お客様の要望を“見える化”できること。「お客様の要望を解釈して具現化し、お互いが共通理解できるように素早く“見える化”できれば、新たなビジネスチャンスが生まれる」(富田取締役)。見える化できれば、構想はより具体的になり、実現への道筋がはっきりしてきます。お客様からの要望に応えられる企業として、信頼も獲得することができます。この「要望を“見える化”できるスキル」で競争優位性を図ることこそ、社員数90名ほどの企業が今後生き残るためには重要であるとの考えです。
長きにわたり真摯に向き合ってきた受託設計・製造で培ったノウハウは、自社製品の開発・販売や、他社とのコラボテーションによる製品化にもつながり、「将来は、医療や農業などの成長分野にどんどんチャレンジしたい」(富田取締役)。その実現のために医療機器製造登録工場として、医療機器マネジメントシステムのISO13485も取得しました。医療機器や介護福祉関連、ロボット関連、IoT関連、農業関連企業など、日本の成長分野へと業務を拡大しつつ、神峯電子のモノづくりの挑戦は続きます。
提供技術
- 製造(電子機器製造)
- 技術開発(組込ソフトウェア開発 / 電装設計 / 機械設計 / 試作)
- 量産開発(組込ソフトウェア開発 / 電装設計 / 機械設計 / その他)